EmptyPage.jp > Whining Express > 2005-01-12
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人生がただ一度のトランザクションなら、「すべて成功した人」と「すべて失敗した人」しかいないことになるのかしら……。
『サンドマン』のNeil Gaiman脚本。1602年、エリザベス一世治下の英国と清教徒入植の始まったニューイングランドを舞台にMarvelおなじみのキャラクターたちが活躍する異色作。詳細はPlanetComicsのレビュー参照(ちょっとストーリーを書きすぎてるのでネタばれ注意)。
現代のヒーローが1602年に行くのではなく、かれらは基本的にあくまで1602年当時の人物として描かれています(マグニートーがSpanish Inquisitionなのにややウケ)。ヒーローのコスチュームも、「スパイダーマン」「デアデビル」といったコードネームも出てきません(普通の台詞の一部として織り込まれていることはある)。しかし言動がうまく元ネタのキャラクターに当てはめられているのでニヤリとさせられます。「ピーター・パーカー」が女の子相手だと口下手だったり、徒弟「スコティアス・サマーアイル」が新入りにガールフレンドを取られるんじゃないかと嫉妬したり。お遊びでやってるのでしょうが、ピーターが蜘蛛に噛まれそうでなかなか噛まれないのが可笑しい。
目からビームとかはさすがに違和感あったけど。
ハードカバー一冊で完結しているミニシリーズなので、Marvelキャラクターをある程度知っていれば、最近のオリジナルシリーズでの展開を知らない人(自分ですが)でも楽しめます。エリザベス朝時代の絵画や銅版画を研究して編み出した(と思われる)独特の画風やカバーアートもいい味出してます。