メカ紫

マルコフ源氏

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大臣と思すにつけさせたまへよ、と思ひけれ。ものの心地なげの嘆きはべりて後に惑はれたてまつりたまひてのち、いといはけなくて、あはれに見るはともかくも、三年ばかり、と言へば、都にのみ思し争ひかねて、さりぬべきを、一つにて、我もことわりなれど、もし、かの御形見の琴は、例と思ふさへのたまはば、よろづ背きたまへば、さしつぎよ。やがてやらせさせたまはむと、奥ゆかしく心のあるまじきを、と思ふ女子持たらましかば、ことさらに、憂き身こそ、かきつらねて涙落とせば、御前の御遊びの御けしきなりて、口惜しく悲しきことも見えず聞こえたまふべきをかけて、まして、など、おろかなるにむつかしき人ども、ものにやは、世をやすげなきほどなくならひたまはざりける。おもしろきを思ひ比ぶれど、ただ真心に思し憚るは生ひたち、とのたまふままに見ずなりとて、いと憂かるべし。宮に、あまたものせさせむ折々にひき出でけむ、ひねもすにも、涙落ちぬべけれ、月ごろいとまばゆくて、さすがに、打たで、いささかに、いとねむごろに、さまの水に耐へぬことに、とは絶え果てぬものはかなきことも及びなきことも、三条の出でぬを、と思ひたる典侍、月ごろ、心苦し。よろこび、似るものを頼もし人びとも誰とも、なほ、眺むるけしきを極めたまはず。かしこ尋ね取り集めたる夜はましてかたみにあはれ多かるを、御ことなど、いとそびやかに思ひたまへる人も、心とけて、恋ひわびて、うひうひしうならひに異なるべし、かしこまりおきたてまつりたまはぬべからむこそはべし鷹に近きほどは、聞きつけたり。殿のころほひにけれわづらはしくや秋のたゆみたまへるを、とみに限りなき富とそそのかせど、荒立てて、名残を、わが殿のまぎれに似ず教へきこえたまへば、我もはべらざらめやすきを、ともなまめかしく、つらかりけるを離れず、またこの君、口惜しからぬ。夜のいとほしく、ここもとに、人も更けに、海中にも忍びの心苦しさ、あやしく。常の若人は、よろづのところせきまで塵かきくらす乱り心地悪しとて、と思ふに心ざしものすれど、さすがにやと思ふにも見たてまつり置くを、と聞こえ交はし、けしきに助けにもあめれ、みな思しけると、誰にて、腰差などまでなむ行なふべき心地する者には思ひおきける。

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メカ紫「今日は筆が進むわ~」


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