メカ紫

マルコフ源氏

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式部卿宮も渡りたまひてならひに、はかばかしき後見たてまつりたまへど、故院崩れさせむかし。宮もしつることといふ所は、朱雀院の姫宮、いとねたくおぼえたまへりしもあらずもあらば、さらに忍ぶと聞こゆ。言ひつつおはするほど経たまはむ、あやしくも、過ぎて、ここにもかくてもや、十四になりしな過ぐしたまふ人、すこし心置きたまへるさまも、とて、引き結ひつけて後は、つと添ひたまへど、行ひ勤めに大将思せどあてはかに衰へに、三条を、やすからぬをわきたるに、寄りてなむ、立ち寄らぬ間も、変らずいみじうおぼいて、母君の迎ふるくさはひに、出でむ時失へる右大臣になりに、とぶらひは、あこはさまよふに、前駆追ひて、ものを思すこと、とのたまふべきこと、撫子のありさまのしづくを召し出づれば、うれしうはべらず、大輔が口惜しき宿世のもの、かたみにいとよくつきなくこそ思ひ入りたまふめれば、と思へど、とてなむ、かけてもさして、雪より思しまうけたまふ梅の御けはひもなくて、きびはにも尋ねむ。春宮のことなりけり。座にかかづらひ、参りたまふをば、何にける、しひて見知らぬ間も、ものものしくなむ、六条院造り果てとのたまへば、昔の諌めのたまはする、げに、聞こしめし疎むなもてなしの御衣の裾を、いとらうたげに、はしたなう思はずと知りたまはむや拾はば、むべなりて、世の、目のみ思し出づるに、二、うち返すものかなとす。御几帳のもとまで、なずらひきこえて、この憎き御心こそ添ひてして、いとよくさし上る。殿上人、かく久しう手触れざりけり唐衣君たちをいたう思しおきて、尚侍の下がりば、かつはうち鳴きしきりて見れば、いみじう霧りふたがるわざなりして、いかに思されど、さすがにてたてまつれたまへる胸いたく更けに、さすがなるけはひおのづから、急ぎてさへづりあひまさりたまふさま、罪も見えしを思ひ顔に劣らずと、とも、下ろし籠めたる火起こし出でて臆しに、おいらかにのみなむはべりなめれ。

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メカ紫「……どうかしら?」


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