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誤植の件

"mshibata at emptypage.jp"このメールアドレスはエラーになります。

Mr. Masaaki Shibata

今年の3月から、一念発起して源氏物語を読みはじめました。読んだ分だけ、そのしるしとして、ネット上にupload しています。渋谷源氏を元として、「源氏物語の世界」校訂本文差分がネット上にあるのを見つけ、それを原文として使わせていただいています。ある程度進んだら、参考資料としてリンクさせていただきたいと思っています。ところで、下記の誤植を見つけました。すごい労作と思いますので、報告した方がよいだろうと思い、メールしています。よ、よくせずは、の箇所です。

されば、かのさがな者も、思ひ出である方に忘れがたけれど、さしあたりて見むにはわづらはしくよ、よくせずは、飽きたきこともありなむや。(帚木 頭中将の体験談(常夏の女の物語) )

とりあえずご一報まで。

横浜市在住
kojintekina21@gmail.com


豊嶋さん、コメントありがとうございます。柴田です(メールでもご連絡頂きましたね、ご丁寧にありがとうございます)。
ご指摘は「わづらはしくよ、よくせずは」のくだりは「わづらはしく、よくせずは」の誤りなのではないかということと理解しました。

おっしゃるとおり、ここはふつう「わづらはしく、よくせずは」とされているところです。新体系でもそうなっていますし、そのほうが文意が通ります。渋谷先生のサイトに公開されている、翻刻資料の明融臨模本によればここは「わづらはしくよ、よくせずは」となっていて「わづらはしくよ」の「よ」に見せ消ちが入っていたことがわかります(変体仮名の情報は話をわかりやすくするために削ぎました)。そして校訂欄を見れば多くの見せ消ちが本文に反映され訂正されています。

しかし、渋谷先生の「帚木」本文のページには校訂方針として、「【校訂方針】明融臨模本の原態復元を目指して本文校訂した。よって、本行本文と一筆と思われる訂正跡は採用したが、それ以外の後世の訂正跡は無視した」とあります。うちとおなじく渋谷先生のテキストをもとにした「再編集版」 <www.genji-monogatari.net> のページは、帚木帖の注釈429に「明融臨模本には「よ」が二つある」と記しています。

以上のことから、これは渋谷先生が明融臨模本の本文を尊重して意図的に残したものと考えますが、いかがでしょう。


ご返事ありがとうございます。初めて源氏物語に挑戦していますので、文意をたどるのが精いっぱいです。古文書の校訂等の面は全くわかりません。手元の岩波旧体系、小学館セレクションは、「え」はひとつですので、すっかり誤植と思いました。いずれにしても、渋谷源氏を元にした柴田さんのHPから原文をとっていますので、わたしの本文も元に戻して「え」を二つにしました。このご説明分を参照にして、欄外に注を付けるようにします。蛇足ですがいま図書館に来て、玉上源氏を見ましたら、やはり「え」はひとつで、注釈はありませんでした。難しいものですね。


「え」でなくて、「よ」ですよね!?

難しくなってしまってすみません。つまりは、渋谷先生が元にした写本の本文ではじっさいに「よ」がふたつあったと考えられるということです。

源氏物語は作者自筆本というのはなくて、何系統かの写本で残っています。もとにする写本によって、このように本文に細かい違いがでてくるのですね。


ともかく、「源氏物語の世界」校訂本文差分、はいいですね。原典も信頼できますし、行の間隔、段落のつけ方等大変見やすく、使いやすいです。わたしはこれを原文として使わせていただいております。ありがとうございます。


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